Easy + Nice レーベルのblog

アンビエント・ダブテクノなどを作る電子音楽家・Wakiによるブログ。 元々は運営している音楽レーベル「Easy + Nice」の情報発信のために立ち上げたものだが、最近は音楽制作全般や日記的なもの、哲学的なものが中心になってきている。

2021年11月

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DTMステーションという機材紹介のブログでCASIO SK-1の記事を読んだ。


懐かしくてつい自分の昔語りしてしまうのを許してほしい。



CASIO S
K-1は私が大学生の頃に発売された(記事によると1986年のことらしい)。


記事にもあるけど、当時サンプラーといえば非常に高価な機械で、数百万とかするものばかりだった。

アートオブノイズとか、ポール・ハードキャッスルとかが使ってたイメージで、憧れの機材だった。

一番安かったMirageでもたしか40万くらい。


だから一万円台でサンプラーが出るというのは衝撃的な出来事で、これはぜひ欲しいなと思ったのであった。


大学生協にも一台展示してあって、
私が展示品をのぞき込んでいると、Yという友人が来て

「弾いてみ」としつこく言うので弾いてみると

「お○こ」「お○こ」

とそいつの声で再生されたという最低な思い出がある。


(関東人なので「お○こ」という言葉のニュアンスはあまりよく分かりません)


とにかくSK-1は私の買った最初のサンプラーだった。

これにはたしかプリセットでオケヒットの音とかが入っていたと思う。

当時は何と言ってもオケヒットの音がサンプラーの象徴的な音だった。


自分の声や映画のセリフとかをサンプリングして、当時の自作曲にけっこう使った。


私は物持ちが悪すぎる人間なので、幸か不幸かこの頃の作品は自分のところに残っていない。

たしかSK-1を使っていたのは「ドテクノ・耽美」という1986年くらいのカセットアルバムあたりだと思う。

黒歴史すぎて今聴くのは怖い。

けど怖いもの見たさでもう一度聴いてみたい気持ちも少しある。


リズムとか本当にヨレヨレだし、自分の変なニューウェーブっぽい歌とかが入っていていろいろとひどかったはず。

しかもジャケットに化粧した自分の写真とかを使ったりしていた…(汗)。


若さとは恐ろしいものである。


カセットテープで大量にコピーして友達に売りつけたりしたから、まだ世界のどこかには一本ぐらい残っているかもしれない。

聴いてみたいような聴きたくないような。





※えブチみほさんのカリンバ作品にシンセサイザーで参加しました。ケンゴマンさんという阿蘇の山中で自然派の生活をしている方が作っているカリンバを、彼女が寝っ転がりながら弾いて録音した、ゆるゆるアンビエントです。
私が今回使ったシンセサイザーは、Novation Bassstation II、Arturia Pigments3、Izotope Iris2。SK-1の頃のことを考えると隔世の感があります。



えブチみほ「A Beautiful Nap」5曲入り1000円で発売中↓

Macの調子が元に戻らないので、10月29日の大阪でのライブは結局Winでやった。

私の使っているWindowsのノートPCはLenovoのThinkpad240で、パワーマシンではないけどそれなりにきびきび動くので重宝している。

ただ、しばらくMacを使っていたせいか、Lenovoを使うと何となく寂しい気持ちになるというか、マシンの色気みたいなもんが足りないよなあという気分になる。

Macの魅力というのは多分こういう色気みたいなところにあるんだろうなと思う。

Lenovoはどっちかというとコクヨの大学ノートみたいな感じ。

fune

先週は一年ぶりに彼女とのんびり過ごした。

遠距離とかコロナとかいろんな都合があって、たまにしか会えないのだが、いつも別れるときに悲しすぎて辛いので、今回は自分の心をプロテクトして、あまり感情的にならないように気を付けていた。

その努力はわりとうまくいって、今回別れるときにそれほど感情的にならずにすんだのだが、その代わりというか、一人になったときに変に無気力になって、軽い鬱みたいになった。

やはり人間は感情を感じるべきときにちゃんと感じておいた方が健康的なのかもしれないと改めて思った。


しばらくして「アドベンチャータイム」というアメリカのアニメを見ていたら不意に感情が爆発して号泣してしまい、しかしそれですっきりしたのか少し人間らしさが戻ってきた。

「アドベンチャータイム」は不条理なマンガだと聞いていたけどふつうにいい話ばかりだ。



大阪ではライブもまあまあだったしモデレーターの田中さんとはいろいろ有意義な話が出来たと思う。アーカイブが残っているので、興味ある人は覗いてみてください。


Bespoke Synthを使ってこの2か月間おこなった膨大な即興演奏の記録があり、どうまとめていいか分からないまま今月のBandcampFridayが来てしまった。

何とかまとめて形にしたいのだが、いまのところどういうふうにまとめていったらいいのかさっぱり分からない。

たぶんダブテクノの作品集みたいな感じになると思うのだが、録音のどこをどう切り取るべきかすごく悩む。

そうこうしているうちに、録音データばかりがどんどんと増えていっている。


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