Easy + Nice レーベルのblog

アンビエント・ダブテクノなどを作る電子音楽家・Wakiによるブログ。 元々は運営している音楽レーベル「Easy + Nice」の情報発信のために立ち上げたものだが、最近は音楽制作全般や日記的なもの、哲学的なものが中心になってきている。

カテゴリ: お店

ヴェローチェが好きだ。

コーヒーが安く飲めて、落ち着いた雰囲気で広々としていて、おまけにWi-FiやAC電源もある。

特によく行く地元のヴェローチェは、天井が高くて非常に気持ちがよい。

食べ物は今となってはだいぶ値上がりしたが、味も悪くないと思う。

あとBGMがあまり大きくないのは、パソコンで音関係の作業をするうえでとても助かる。


ヴェローチェに限らず、こういった庶民的なコーヒーのチェーン店は自分にとって本当にありがたい。

私の家はたいへんにせまくて、ずっと家で作業しているとどうしても気がふさいでくるのだ。


私の記憶では、この手の安いコーヒーチェーン店が普及したのはたしか2000年代くらいからで、それまで喫茶店というと割と高めの価格設定のところが多く、ちょっと敷居が高い感じだったように思う。

2003年にドイツに行ったとき、安くて感じのいい個人経営のカフェが沢山あって、こういうのが日本にもあったらいいのになあと思った。

その後、結局個人店の安いところは無理にしても、ドトールのような安いコーヒーチェーンがあちこちに出来はじめて、気軽にカフェに入れる機会が増えた。

多分コストの関係で、ヨーロッパのような、チェーンでない安い個人経営のカフェは日本では無理なんだろう。

もっとも長いこと外国に行っていないので、今はコーヒーも値上がりしていると思う。当時は一杯1.5~2ドルくらいで、ちょうどドトールが出たころの価格設定は近い感じを行っていた。


個性的な個人経営のカフェもいいのだが、中には店主のエゴに付き合わされているような気持ちになるところもあり、高い金を払ってこちらが気を使わされるのも嫌なので、なるべく一人では行かないようにしている。

(友人と行く場合は別)

まあ一人のときは基本作業したり気分を切り替えたりブレインストーミングをするために行くことが多いので、せめて好きに過ごさせてほしいと思う。


京都のある有名なカフェで「パソコンは開かないでください」と言われたときの恨みは多分一生忘れられない(他に本を読んでいる客はいたのに…)。

店によっていろいろレギュレーションはあるだろうから、逆らうつもりはないけど、パソコン開くだけで怒られるようなカフェには二度と行かないと思う。


あと、お店の人とコミュニケーションを取ること自体が嫌だというわけではない。

自分の王国を守るためだけに存在しているような店に行って疲れるのが嫌なのだ。


だからヴェローチェのような、客を放っておいてくれるチェーン店というのは本当はセカンドベストな選択肢で、アットホームでありながらも利便性が高く、安くて気軽に入れる個性的なお店が沢山あれば一番いいと思う。


まあ以上非常に自分勝手な客目線からの感想なので、お店の側からするといろいろ反論はあるだろうと思う。その辺はまた機会があれば教えてください。

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昨日UrBANGUILDにニイユミコさんというアフロダンスのダンサーさんと一緒に出させてもらった。

UrBANGUILDは京都では有名なお店だが、たまたま今までご縁がなかった。


「FOuR DANCERS」という、毎回4組の出演者が出るコンテンポラリーダンスのイベントで、もう12年にわたって続いているという。

今回のFOuR DANCERSが256回目とのことだから、何と月に2回ぐらいのペースでずっと続いていることになる。

ryotaroさんという方がブッキングから音響・照明まで一人でやっているそうだ。

さすがに練度が凄まじいなと思った。

私はミュージシャンなので、リハーサルの時に主に音響のやりとりをさせていただいたのだが、打合せに無駄がなく作業がスピーディーで、かつ全然急いでいるというふうでもない。

こちらの意図が労せずさっと伝わって、本当にスムーズだった。


この会場で一番驚いたのは、「中音(ステージ側)と外音(客席側)が殆どシームレスな感じに聞こえる」ということで、音を出しっぱなしにしながらステージと客席を行き来すると、境目のようなものを殆ど感じない。


これって本当にすごいことなんですよ!!(力説)


リハのときは中音より外音が少しだけ高音強めに聞こえたので、ちょっとモニター側のハイを上げてもらったが、そのあとはもう完全に外と中が同じ感じに。

もう音量感さえもが同じ感じなのだ。
(実際には中と外で使っているスピーカのサイズが違うのでパワーは違うはずなのだが)

こうなると、やっている側としては「自分の聴いている音=お客さんの聴いている音」という前提で安心して演奏出来るので、本当にいい!


もちろんこれはUrBANGUILDのあのサイズだから出来るというのもあるだろうけど、それにしてもこういうふうになってないところが殆どだと思う。

というか今まであまり経験したことがない。
(外と中が分けられていない、もっと小さなお店を除いて)


あとこれはダンスイベントだからというのもあるけど、通常のライブハウスやクラブほど音量の基準にあまりレギュレーションのようなものがないというのも自分にとってはやりやすかった。

最も小さな音から最も大きな音までダイナミクスを自由に使って演奏できる。

こういう音響のセッティングは自分にとってはある意味理想的な状態だなと思った。


そんなこともあってか、今回自分としてはかなり満足のいく演奏が出来たと思う。

来てくれた友人たちも喜んでくれたみたいで良かった。


たまたま他の出演者の方がビデオを撮っていてくれたようなので、あとで見返してみてどんなふうだったのか確認したい。

客席からニイさんのダンスも含めどんなふうに見えていたのか?

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※今回の自分のセットはアナログのモノシンセ(BassstationII)にディレイをかけるだけという非常にシンプルなもの。パソコン置いてますが、これはディレイをかけてるだけです。こういう即興のときはなるべくシンプルなセットがダイレクトに出来ていい。ギター一本みたいな感覚で。

元々こんなに内向的なタイプじゃなかったんだけど、思春期にいろいろあって人間づきあいが下手になってしまった。

私は最初クラシックの指揮者や作曲家みたいな存在になれたらいいなと思っていたのだが、演奏してもらうために演奏者を集めたりとか、膨大な人間づきあいが発生しそうで、面倒くさくて電子音楽に行った部分もある。

まあもちろん電子音楽自体が魅力的だったというのもあるけど。

コンピュータや電子楽器を使えば、一人でも音楽を作れるというのは素晴らしいことだ。

しかしやはり人と関わることで生まれるクリエイティビティというものもある。音楽を通じてどうやって他と関わっていくかということが、私にとっては常にある種の課題になっている。


即興(ジャム)というのは最も自然でシンプルな、音楽における他との関わりのやり方のひとつだろう。

即興する相手にもよるが、基本的には何のルールもないし、極端に言えば演奏してもしなくてもよい。私のような、決まりごとの苦手な人間でも参加することができる。


はっきり言うと、支配したりされたりする状況が嫌いなんだと思う。


喜んでやってくれてるならいいけど、自分のアイディアを実現するために他人を使っていると感じてしまうのは辛いし、自分が他人のアイディアの一部になってしまっていると感じるとむなしい。


そうした中でどのように人と関わることが可能なのかを探っている。


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即興で他と関わる模索のひとつ。↑

10/26にUrBANGUILDでFour Dancersというイベントに出ます。私はニイユミコさんというダンサーさんとユニットで、即興の音楽と踊りをやります。

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ニイさんはセネガルの音楽を中心に踊っている、野性味のあるダンサーさんです。

私はUrBANGUILDに出るのも初めてなので、それも楽しみ。UrBANGUILDのサイト写真を見た感じでは、場所の雰囲気がすごいですね。京都のダンスシーンをずっと支えてきた歴史のようなものを感じます。

来られる方は連絡していただけると前売り扱いになります。
また、ダンサー割引というものがあるらしいので、ダンサーの方はぜひ申告してくださいね。

我々の出番は最後らしいですが、他のダンサーさんも面白そう。最近私ダンスあんまり見てなかったので、実は楽しみにしてます。

他のダンサーさんは、ざっくり言うとコンテンポラリー~舞踏って感じだと思います。

我々もまあ、大体その範囲におさまるのかな?

イベント詳細

京都芸術センターに初めて行ったとき、その場所の持つたたずまいというか、雰囲気に惚れた。

古い小学校を改築して芸術振興のために使われている、この施設が持つ独特な歴史というか磁場のようなものを感じて、

「ここで何かしてみたい」と強く思った。

事務所で聞くと、「制作室の利用」というシステムがあって、半年ぐらい前に申請して審査に通ると、何か月かこの施設の一室を連続で使わせてもらえるらしかった。

そこで去年の秋ごろに書類を作って申請したのだが、めでたく審査に通り、晴れて今年の6月から制作室の一室を使えることになった。


この制作室利用は、ふつうパフォーマンスアートの制作や公演にむけての練習、美術の制作などに使われているようだが、私の場合、いちおう大まかに考えているのは音楽制作、演奏の収録や、動画配信の基地として利用するということだ。

要するにゆるい音楽スタジオ的なもの?

何しろ3か月の間、週5日・一日9時間も使えるので、一人ではもったいないと思う。

いろいろな人に遊びに来てもらって、一緒に何かできれば楽しいなと思っている。

そういうわけで何かしたい人は遊びに来てください。6月6日からの3か月間、金~水の午後1時から午後10時まで基本的には常駐しています。

まあ変更したりキャンセルする日もあったりすると思うので、前もって連絡してもらえると助かります。
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誰も来ない間は作曲とかしてると思う。

うちと違ってある程度の大きさの音が出せるというところがメリットなので、ふだんちょっと遠慮してる(?)四つ打ちとかクラブ系の音楽ものびのび作れるんじゃないかと期待。

とは行ってもそんなに大きなスピーカを持っていくわけではないので、いわゆる音楽スタジオみたいな低音は期待できないですけど。

あとはインタビューとかワークショップとか即興とか、いろいろやれるといいですね。

この期間のドキュメンタリー的な配信も出来たらいいな~とか。



私の最新作です。↓



先日、鎌倉に行ってきました。

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以前からお世話になっているダンサーの「横断小僧」さんからの依頼で、ダンス作品用の曲を作らせてもらうことになり、その打合せ。

鎌倉は人出がすごく多くて賑わっていました。

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そういえばここが有名な観光地なのを忘れていた…(これはけして嫌味ではありません)。


お土産屋さんや飲食店などが建ち並ぶメインストリートを鶴岡八幡宮の方へ歩いていくと…

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和物屋さんの二階にオシャレなカフェが。


ここ「カフェ・エチカ」さんは、表向きは観光客向けの小綺麗なカフェなのですが(実際そうなんですが)、一方で、地元のコアなアーティストが集まるお店でもあるようです。


ここで横断小僧さんとお会いし、キャラというか曲者感のある(?)マスター・千田さんと3人でいろいろなお話をしました。


ボルヘスとかタルコフスキーとかの話が出来て楽しかったなあ。懐かしい雰囲気。


2/26に、ここで横断小僧さんと一緒に人数限定(10人くらい)のライブイベントをやることになりました(注:2021年1月に発令された緊急事態宣言の関係で、中止・変更となりました。詳細についてははまた後程お知らせいたします。)


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